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着物を長く着ていると、どうしても気になるのが「裄(ゆき)」の長さ。
「あと少し長ければ…」「もう少し短ければ…」と感じること、ありますよね。
そんな悩みを解決してくれるのが、着物の裄直しです。
今回は、袷(あわせ)の着物の裄直しについて、解き・筋消しを含むプロの技をご紹介します。
「お直しに出したいけど、どこに頼めばいいの?」
「料金はどれくらいかかるの?」
「仕上がりは本当にきれいになるの?」
そんな疑問をお持ちの方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
着物を美しく蘇らせ、より快適に着こなすための情報が満載ですよ。
裄直しってどんな時に必要?
裄とは、首の後ろの中心から袖口までの長さのこと。
裄の長さが合っていないと、着姿が美しく見えないだけでなく、着心地も悪くなってしまいます。
例えば、
- 手を広げた時に、袖が短すぎる、または長すぎる
- 着物を着ていると肩が凝る
- 腕の長さが変わった(成長や体型の変化)
- 譲り受けた着物のサイズが合わない
このような場合は、裄直しを検討する良い機会かもしれません。
袷の裄直し、解き・筋消しって?
袷の着物の裄直しは、いくつかの工程を経て行われます。
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解き: まず、着物の袖をほどいて、裄の長さを調整します。
丁寧にほどくことで、生地への負担を最小限に抑えます。 -
裄の調整: ご希望の裄の長さに合わせて、生地を縫い直します。
この時、着物全体のバランスを考慮しながら、丁寧に作業を進めます。 -
筋消し: ほどいた跡や縫い目の跡(筋)を、特殊な技術で目立たなくします。
これにより、仕上がりが非常に美しくなります。
筋消しは、着物の状態や生地の種類によって、完全に消えない場合もあります。 -
縫い直し: 調整した袖を、元の状態に縫い戻します。
熟練の職人が、丁寧に、そして丈夫に縫い上げます。
プロに頼むメリット
着物の裄直しは、自分で行うことも不可能ではありませんが、プロに依頼することをおすすめします。
- 美しい仕上がり: 専門的な技術と知識を持っているので、仕上がりが格段に違います。
- 生地への配慮: 着物の生地はデリケートなため、プロは生地を傷めないように丁寧に作業を行います。
- 時間と労力の節約: 自分で直す手間と時間を考えると、プロに依頼する方が効率的な場合もあります。
- 安心感: 万が一のトラブルにも対応してくれるので、安心して任せられます。
どこに頼めばいいの?
裄直しを依頼できる場所はいくつかあります。
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着物専門店: 専門的な知識と技術を持っているので、安心して依頼できます。
料金はやや高めですが、仕上がりの美しさは期待できます。 -
悉皆屋(しっかいや): 着物のお手入れ全般を扱っているお店です。
裄直しだけでなく、染み抜きや洗い張りなども依頼できます。 -
呉服店: 着物を販売しているお店でも、裄直しを受け付けている場合があります。
購入した着物であれば、割引などの特典があることも。 -
インターネットの着物お直しサービス: 最近は、インターネットで簡単に裄直しを依頼できるサービスも増えています。
料金が比較的安く、手軽に利用できます。
料金の目安
裄直しの料金は、お店や着物の状態によって異なります。
あくまで目安ですが、
- 袷の裄直し(解き・筋消し含む):10,000円~30,000円程度
と考えておくと良いでしょう。
筋消しの有無や、生地の種類、着物の状態によって料金が変動することがあります。
事前に見積もりを取ることをおすすめします。
依頼する際の注意点
裄直しを依頼する際には、以下の点に注意しましょう。
- 見積もりを必ず取る: 料金や納期を確認し、納得してから依頼しましょう。
- 仕上がりのイメージを伝える: 理想の裄の長さや、着姿のイメージを具体的に伝えましょう。
- 着物の状態を伝える: シミや汚れ、傷みなどがあれば、事前に伝えておきましょう。
- 実績のあるお店を選ぶ: 口コミや評判などを参考に、信頼できるお店を選びましょう。
- 納期を確認する: 裄直しには時間がかかる場合があるので、納期を確認しておきましょう。
まとめ
着物の裄直しは、着物をより美しく、快適に着こなすための大切なメンテナンスです。
プロの技で、眠っていた着物を蘇らせてみませんか?
今回の情報が、あなたの着物ライフのお役に立てれば幸いです。
もし裄直しを検討されているなら、まずは信頼できるお店に相談してみることをおすすめします。
きっと、あなたの着物を蘇らせるお手伝いをしてくれるはずです。
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